a^a^a^a^a^a^a^a^...を【数式で】捉える(後半戦)
marukunalufd0123.hatenablog.com
これは上記の記事の続きになります。
概要を思い出しておくと,
,
と定義する。また, が存在するとき,その値を
と書く。
ここでは,
まずは発想を共有しよう
いきなり数式に入ると読者を置き去りにする自信がありますので,すこし動機付けとなる現象を紹介します。
としてみましょう。そして,
をWolfram Alphaに計算させると次のようになります。
この事実が何を教えてくれるかというと, が偶数であるか奇数であるかによって,値が大きく振れてしまうことです。
これは以降の議論にも反映させないと,正しく議論できる気がしません。。。
ですので, のときは偶奇に分けて考察をしていきましょう。
よし本題
まずは次のことを示します。
対数を取って証明したいのですが,
(証明)
①
同様に,
②
①-②から,
③
のときから考える。
だったから
である。また,
だから,③式の右辺は正と負の積となっているので負である。したがって
が成り立ち,この式から となるから,
が従う。
のときは③式の右辺が正であることが分かるので,
のときと同様に,
である。
この議論を繰り返すことで,
であることが示される。
また,補題1より であり,
と正の実数
について
が成り立つことから,
である。よって,
◆
もしも ならば
は存在するし,
ならば
は存在しない。
というわけで, となるための
についての必要十分条件を探すことが,当分の目標になります。
まずは が満たすべき式を提示して,それを証明します。
(証明)
を得る。この式によって偶数列と奇数列だけに分離することができて,
この式たちについて とすることで,
を得る。◆
といっても示した式はさすがにゴツいので, と置き換えます。すると,
となり,ちょっとすっきりしました。
ちょっとだけ のとりうる値の範囲も考えておきます。といっても,
,
なので
ってだけなんですが。
のとき
のとき,
であることを示します。
そのために, について,
の定義域の内部で微分可能な関数
を考察します。
④
これを で微分すると,
となります。特に は常に0以上です。なぜなら,
は,
で最大値
をとることが増減を調べることによってわかります。今,
としましたので
となります。つまり,
の範囲では常に
となりますので,
は常に0以上です。
以上より, の範囲では
ですので,
は単調減少な関数であることが分かりました。
つまり, は中間値の定理から,
となるような
は高々1つしか存在しないことになります。
が存在すれば,
でなきゃいけないって言ってるんですね。
しかし, の存在性から
の存在は保証されているので,結局
です。
∴ のときは
は存在する。
のとき
のとき,
であることを背理法で示します。
関数 について平均値の定理から,
と
の間にある実数
が存在して,
となるようにとれます。この式を変形すると,
となりますが,これはこの記事の②式を代入することで,
となります。ここで,次の補題3を使います。
この補題3を認めてしまえば, が十分大きいときには
となり,これは が収束すると仮定したことに矛盾します。
(補題3の証明)(ε論法でやるべきと思いますが,ここではがばがばに証明します。)
が存在すると仮定している。このとき,次の関数
を考える。
この関数については が成り立つ。(なぜなら,
でなければならないから。)
また,唐突に を計算すると,
また, は
では明らかに単調増加である。従って,
⑤
である。
また, は
と
の間にある実数だから,はさみうちの原理から,
⑥
となる。 が十分大きいときは,⑤⑥より,
が成り立ち,これより
が従う。◆
これで言いたいことはすべて言えました。
∴ は,
のときは存在しない。