a^3+b^3+c^3=d^3
今日の出発はこちらになります。(あれ?毎日高校数学してない?)
これについてみていきましょう。今回はやや長めです。まずはこの問題に解答を
以下のサイトの内容を知っていると,証明が少し読みやすくなると思います。*1今回は,ですます調ではないです。
(証明)
等比数列 の公比を とすると, とおくことが出来る。( より,である。)
が成り立つと仮定する。このとき,
である。 より,
より, は有理数なので, も有理数である。 とおく。このとき, として, は互いに素とする。*2このとき,
この両辺を でかけて,
より,
となるので, は の倍数となるが, は互いに素としたので,に限る。よって, は,
となる。この式を変形して,
より,1は の倍数でなければならない。即ち, である。しかし, のいずれも は満たされないので,これは が成り立つと仮定したことに矛盾する。
よって は成り立たない。(証明終)
で,僕は何が言いたいの?
を満たす整数解 って存在するの?
つまり,さっきの問題は が等比数列を成すならばNGでした。じゃあ,等比数列という条件を除いて,次の問題を考えます。
を満たす整数解 をすべて求めなさい。
どれかが0の場合
のうち,どれかが となる場合を考えてみましょう。
どれか3つ以上が0の場合
例えば としますと, となるので, は の(自明な)解となります。
どれか2つが0の場合
例えば [c=d=0] としますと, となるので, は の解となります。同様に, は の解となります。(は整数)(この時点で,を満たす解は無限個あることがわかりました。しかしつまらない。)
どれか1つが0の場合
例えば としますと, となります。これはフェルマーの最終定理の の場合ですので,これを満たす(でない)整数解は存在しません。
いずれも0でない場合
ここからが本題です。 を満たす整数解は無限個かもしれませんが,解の形には必ず規則性があるはずです。それを探す冒険をしましょう。
とはいえ, を満たす,非自明な整数解を未だ1つも見つけていません。それを見つけましょう。
等差数列ならば
もしもを満たすが等差数列ならば,どのような解があるかを検討してみましょう。
この等差数列の公差を とします。(もちろんは整数)このとき, なので,
この式を遊ばせてみますと,
この については,
よって, がこの解を満たします。例えば, のときは,
です。初めて見つけた非自明な解がこんなに美しい姿をしていると,思わず微笑んでしまいます。
タクシー数
そういえばタクシー数は,
という形をしていたので,ちょっと変形して
と, の非自明な解となります。1つの発見に。
断念
うーん。一般的な解を全て求めることはやはり難しいのか。
ここでまたEuler様が登場。どうやらEulerは の全ての解が,
で表せることを証明したようだ。[The Genius of Euler: Reflections on His Life and Work による。]
さらに,
ならば,次のように表示できる解たちがある!( は任意の整数)
って書いてあるサイトを見つけた。
だれだこんな美しい方程式を見つけたのは?????
Ramanujan
あー寝よう。女神さま来ないかな。。。